2024.02.19
愛知県のお客様より絵入源氏物語など和本を買取しました
2月になりまして1月の寒い季節から気温も和らいできたと思っていました。
しかし現在では雨が続きその後は寒い冬の気温に戻るとの予報もあります。
この様に寒暖差が激しい時期は油断をしてしまい体調を崩す場合もありますが、
体調管理にはお気を付けください。
店主である私も体調管理には気を付けて仕事をしていきたいと思います。
当店は9時より電話を受け付けております。
今回は愛知県内のお客様からのお電話でした。
古いお家を整理した際に明治以前の書籍や和本・紙類などが出てきたために、
見に来てほしいとの事でご連絡を頂きました。当店をご指定していただきありがとうございます。
当店では和本・唐本などの古典籍や戦前の古書・紙類などは特に力を入れているジャンルです。
査定に関しましても必ず店主がお伺いしますので是非ともご連絡をお願いいたします。
こちらが今回に買取をさせて頂いた和本の一部となっております。
他にも多数の和本や古書などを買取させて頂きましたが今回は厳選しての紹介となります。
湖月抄
こちらは湖月抄と言われる源氏物語の本文+注釈書となっている和本です。
全60巻で北村季吟が著者となっております。
今回のお客様は60巻を揃いでお持ちでした。
中身に関しましては画像の通りに本文に解説がついている形です。
基本的には源氏物語はこちらの本があれば昔は理解できる内容でしたので、
江戸期には一番流通した版の源氏物語となっております。
また国学者の賀茂真淵の源氏物語新釈も本書を利用した形で刊行されました。
湖月抄の影響は強く戦前の作家や歌人であった与謝野晶子が刊行した新訳源氏物語の
底本(基になった本)としていただけではなく折口信夫も講義の時に本書を取り扱っていました。
それほどまでにこちらの書籍は魅力的な解説書なのでしょう。
絵入源氏物語
絵入源氏物語54帖+補巻。
今回の買取で最も目を引いた本がこちらの絵入源氏物語となっております。
54帖・54冊の本文はすべて揃いでしたが補巻に関しましては1冊欠でした。
しかし当店では和本や唐本・古典籍などの素晴らしい書籍に関しましては、
その書籍の貴重性や状態などによってしっかりと査定をさせて頂いています。
絵入源氏物語は大本と横本の他に小本がありますが、
今回に買取をさせて頂いた和本は大本という大きさになります。
刊記を見ていただくと承応という文字がありますが、こちらの絵入源氏物語は通称・承応版とよばれている本です。
絵入源氏物語としては承応版の以前に無刊記の慶安版がありその後にも横本や小本などがあります。
また源氏物語の歴史としましては写本から始まり江戸期には古活字版も以前に刊行をされていましたが、
絵入の源氏物語は承応版が当時に広く普及し影響を与えた本となっています。
和本・唐本などの古典籍の買取をお待ちしております。
和本に関しましては同じタイトルの本でも刊行した時期によって価値が様々です。
当店では時代性や本の摺の良さ・虫食いなど状態を加味させて頂き必ず店主が査定をいたします。
和本・唐本などの古典籍をお売りする際は是非とも当店にご指名をよろしくお願い致します。